横浜に根岸森林公園という大きな公園があります、
元々は戦前に付近に居留していた外国人達が作った競馬場だったらしいのですが今は文字通りの森林公園として横浜市民の憩いの場所となっています。
しかしこの場所が印刷と大きな関わりがあるのをご存知の方は少ないでしょう。
かく言う私も人伝に聞いた話ですから確証はありませんが・・・
太平洋戦争時の1943年にかの根岸競馬場(横濱競馬場とも呼ばれる)は日本海軍の管理となりますが、今も残るメインスタンドは当時としては珍しい頑強な造りの立派な建物だった為と、高台にあったことから通信に都合が良いとのことから軍がこの場所に軍の機密文書を印刷する施設として利用しました。実際には当時西洋式の“手帳”の印刷で名を馳せた「文壽堂印刷」という会社が赤紙と呼ばれた『召集令状』や軍司令部の暗号文書をはじめとする大量の印刷物を作っていたらしいです。そして敗戦とともに連合軍(主にアメリカ軍)に接収されますが、こんどはGHQ(連合国総司令部)が機密文書の印刷をするために再び「文壽堂印刷」が機械や人員をそのままに印刷し続けました、現在では「文壽堂印刷」は無くなり、競馬場跡地は前出の森林公園となりました。現存する建物は立ち入り禁止のため内部がどうなってるのかわかりませんが、ひょっとすると時代の流れに翻弄された印刷技術者たちの足音が聞こえるかも・・・・・
根岸森林公園【ブログ】