ジャケ買いは基本的にしません。
特に本では。
作者買いはします。
大好きな作家の本は、内容も何も確認せずに無条件に買います(笑)
それ以外の本を選ぶときには、
1.タイトルで気になるものを探す。
2.裏面のあらすじを読む
3.冒頭部分・中盤あたりを抜粋で少し読み、苦手な文体ではないことを確認
という段階を経て、候補の中から上の3つの点でより興味をひかれたものを数冊購入します。
が、そんな私にも例外はあります。
初めて読むものではなく、コレクション的な要素のジャケ買いではありますが。
それは、江戸川乱歩の文庫本。
これだけは、基本「春陽堂」から出版されているものを購入します。
だって、カバーデザインがものすごく好きなんですもの!
カバーに使われているのは多賀新さんの銅版画。
シュールでどこかグロテスクな作品たちは、本当に乱歩作品にぴったり。
真っ黒な背表紙には、やたら大きな赤と黄色の文字で毒々しいタイトルが並びます。
書体と言い、大きさと言い、色と言い、何とも言えない雰囲気。
この表紙はもう乱歩しか考えられない…という程のマッチング。
学生時代にこの表紙に出会ってから、乱歩作品は春陽堂で揃える事にしています。
もともとシリーズ作品は同じ出版社の背表紙で並べたかったタチなのですが、春陽堂の乱歩作品に関しては思い入れがまた格別。
ただし、例外が1冊だけ。
新潮文庫刊
『江戸川乱歩傑作選』
全てを春陽堂で揃えたい気持ちはあるのですが、この1冊だけは外せなかったんですよね…。
処女作「二銭銅貨」を含め、短編の名手・乱歩の良さが詰まった惚れ惚れするラインナップの作品集。
何度も読んでいるのでもうボロボロになっているのですが、この新潮社の作品チョイスだけは、春陽堂の表紙に勝りました(笑)
ちなみに収録作品は
二銭銅貨
二癈人
D坂の殺人事件
心理試験
赤い部屋
屋根裏の散歩者
人間椅子
鏡地獄
芋虫
ご存知の作品も多いかと思いますが、本当に良くできた1冊ですので機会がありましたら是非!
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