ブラックペアン1988 【横浜印刷会社のスタッフブログ】

現在日曜劇場で放映中の「ブラックペアン」、ご覧になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このドラマの原作は海堂 尊さん著
「ブラックペアン1988」

ずいぶん昔に読んだのですが、ドラマを観ていてある疑問が。

二宮和也さん演じる渡海先生…
小泉孝太郎さん演じる高階先生…
こんなキャラだったっけ??

気になりだすともう止まれません。
というわけで、家の書棚を大捜索しまして原作を発掘、再読してみました。

結論。
あんなキャラではなかった(笑)

そもそも原作の主人公は、ドラマで竹内涼真さんが演じている研修医の世良先生。

そしてドラマほどどす黒い空気感でもありません。

「ブラックペアン1988」は架空の地方都市・桜宮市の東城大学医学部付属病院を舞台とした「チーム・バチスタの栄光」や「ジェネラル・ルージュの凱旋」などと軸を同じくするシリーズ作。
「チーム・バチスタ~」などの作品群から20年の時をさかのぼった同病院が描かれています。

もともと医師である海堂尊さんが書くこのシリーズ、個人的にはシリーズが進むにつれ医療に傾きすぎて、小説としてはあまり面白くなくなってきてしまったんです。
もう続きは読むのをやめようか…と思っていた時に文庫化されたのが「ブラックペアン1988」。
これが苦手だったらもう次は買うのをやめようと思って手に取ったのですが、どっこい面白かった。

私にとっては医療の解説書のようになってしまった作品群が「読み物」として帰ってきた記念すべき作品

そして、田口・白鳥コンビのバチスタシリーズ作を読んでいた方には嬉しい登場人物。

高階病院長、愚痴外来の田口先生、藤原看護師、ジェネラル速水先生に花房師長、放射線科の島津先生、憎たらしい黒崎教授など既刊の作品で活躍している人物の20年前の姿を垣間見られるという楽しみもあります。

渡海先生のキメ台詞「邪魔」は出てきませんし(笑)ドラマとはだいぶ雰囲気が違う作品ですが、ドラマ「ブラックペアン」がお好きな方は原作はどう違うのかを比べてみるのも一興かもしれませんね。

現在「ブラックペアン」シリーズの続編2作を読んでいますが、このドラマの渡海先生は3作合わせたメインキャラを融合して再構築されているのかもしれないなぁと感じました。
私は原作・ドラマ、別の作品として楽しんでいます。

原作を読み直した結果、登場人物の20年後をまた追いかけたくなりました。
シリーズ全作再読…長い道のりになりそうです。


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